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パンフレットデザインで使える心理学 – 002 Topics| Thinking

パンフレット制作に役立つ心理学のテクニックや原則をいくつか紹介します。これらを活用することで、読者の関心を引きやすくし、内容をより効果的に伝えることができます。今回は「違和感」を意図的に利用して注目を集めることは非常に効果的です。心理学的に、人は通常とは異なるものや期待と異なる状況に遭遇すると、その理由を考えたり、詳細を確認しようとする性質があります。

1. 不完全性の利用(ザイガルニック効果)

「未完了なものに対して人は強く興味を引かれる」という心理学の法則です。完了していないタスクや、途中で止まったストーリーを見ると、それを「最後まで知りたい」「解決したい」と感じる性質があります。

応用方法
中央に未完成のフレーズやデザインを配置し、「続きは中を見てください」と誘導。
一部を隠したり、モザイク状にして「気になる」要素を作る。

意外性を持たせる(スキーマの破壊)

人は既存の知識(スキーマ)に基づいて物事を理解するが、それが崩れると注意を引きつけられる。
 
応用方法
普通の景色や場面に突飛な要素を加える(例: 「空を飛ぶ魚」や「逆さの建物」)。
文章やビジュアルで「あり得ないこと」を描く(例: 「未来の自分があなたを待っています」)。

3. 視覚的なアンバランス

人間の脳は調和や均衡を好むが、不均衡なものに気づきやすい。

応用方法
ページのレイアウトをあえて非対称にする。
余白を多用し、重要な要素だけを目立たせる。
フォントサイズや色を大胆に変えて、異常なインパクトを与える。

4. 異質な要素の挿入

一貫性の中に異質なものが混ざると、その部分だけが強く印象に残る(「孤立効果」)。

応用方法
全体がモノクロ調の中に1つだけ鮮やかな色を使う。
静的なデザインの中に動きが感じられる要素(波状のラインや斜めの配置)を加える。

5. 言葉の違和感

普段見慣れない言葉や表現に人は興味を惹かれる。

応用方法
言葉を入れ替える(例: 「未来を変えるパンフレット」→「パンフレットが未来を変える?」)。
短いキャッチコピーに矛盾を持たせる(例: 「静かな革命が、ここにある。」)。

6. 視線誘導の工夫

人は他人の視線や方向に自然と注目する習性がある。

応用方法
デザイン内の人物やオブジェクトが特定のポイントを指し示している。
矢印や視線を逆方向に配置して意図的な混乱を作り、その後の解決へ導く。

7. 触感的な違和感

視覚的な要素が触覚に影響を与えることがある。

応用方法
素材感を変えた紙や特殊加工(ざらざらした質感、部分的な光沢)。
一部が切り抜かれたデザインや凹凸加工で「触ってみたい」と感じさせる。

8. 逆転した順序や期待外れの展開

人はストーリーや情報が順序立っていると予想するが、それを裏切ると驚きを覚える。

応用方法
パンフレットの開き方を変える(縦折り、斜め折りなど)。
最初に結論を見せ、後から理由を説明する構成。

違和感は「奇抜さ」と紙一重なので、企業やブランドのイメージに合うよう、適切なバランスを保つことが大切です。

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