都会の喧噪を離れて、神楽坂へ

地図を持たずに散策したい、大人の粋を感じさせる街

その昔、神社で奏でられた神楽が、どこからともなく聴こえてきたことから坂の名前がついたといわれる神楽坂。新宿区にありながらも落ち着いた雰囲気はどこか京都を思わせ、一方でそこに暮らす人々の生活感があって江戸の表情も感じさせる、東京でも一風変わった街といってもいいかもしれない。飯田橋から神楽坂まで駅1つ分の長さの表通りは、飲食店や専門店など、江戸、明治時代からやっているお店が軒を連ね、活気のある街並みが続く。毎週日曜日には歩行者天国として開放され、多くの人で賑わっている。
 
そして、一本それると、「芸者新道」「かくれんぼ横丁」といった趣のある石畳の小路。道草気分で歩くと、おしゃれなフレンチや、古民家を改装したレストランやカフェ、黒板塀に囲まれひっそりと居を構える老舗料亭なども見つけることができる。大正時代から花街として栄えてきた面影を上手く残しながら、新旧のお店が同居しているのが神楽坂の最大の魅力。初めて訪れるという人は、地図を持たずにいろいろ探索してみると、さらに素敵な発見と出会えるかもしれない。

Writer: Takahiro Kuwata